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PARC 放射性物質漏えい事故とその対応

ドキュメント内 環境報告書 | KEK (ページ 51-60)

(PRTR 法)

J- PARC 放射性物質漏えい事故とその対応

2013 年 5 月 23 日、J-PARC ハドロン実験施設において、放射性物質漏 えい事故が発生しました。この事故は、ビームの取り出し用電磁石の誤作 動により、異常に短い時間幅に大強度の陽子ビームが金標的に入射され、

標的の一部が損傷して内部に蓄積した放射性物質を管理区域外に漏えいさ せてしまったものです。J-PARCセンターでは、事故以降、住民説明会や県、

周辺自治体への説明を行うなどして、事故の状況や安全対策について説明 するとともに、地域の皆様にご心配をかけたことをお詫びし、今後の施設 の運営に理解を得られるよう努めてきました。

これらの結果、茨城県及び東海村より、ハドロン施設以外の施設の利用

主な経緯 J-PARCセンターの対応

5/23 ハドロン実験施設事故発生 5/24 J-PARC 事故対策本部立ち上げ 6/13

~ 6/15 住民説明会を 3 回実施 地元住民に事故の状況を説明 6/18 有識者会議立ち上げ

6/21

~ 8/22 有識者会議を 6 回に渡り開催 事故後の対策・措置の妥当性を審議 8/12 原子力規制委員会に、再発防止策についてま

とめた法令報告第三報を提出

茨城県、東海村など自治体に同様の報告書 第三報を提出

8/27 有識者会議より答申書の手交 9/26 文科大臣に再発防止策についてまとめた措置

報告書提出

10/31

~ 11/2 住民説明会を 3 回実施

事故対応の取り組みや再発防止策について 説明

11/7 原子力規制庁による立入検査で安全性を確認 12/5 地元自治体による立入検査で安全性を確認 12/13 茨城県原子力安全対策委員会で安全管理体

制強化を報告

12/20 茨城県知事への措置報告書提出

12/24 東海村長がハドロン施設以外の施設の利用再 開了承を表明

12/25 茨城県よりハドロン施設以外の施設の利用再 開了承

J-PARC ハドロン実験施設における放射性物質漏えい事故関連情報

≫ http://j-parc.jp/HDAccident/HDAccident-j.html

ハドロン実験施設事故後の主な経緯と J-PARCセンターの対応(2013 年度)

住民説明会(6 月 15 日)の様子

再開について了承をいただき、リニアック、3 GeV シンクロトロンの試験運転を経て、2014 年 2 月 17 日より物質・

生命科学実験施設の利用者実験を再開しました。

社会との関わり

49 ー KEK Environmental Report 2014 ー

安全安心文化の醸成

J-PARC 放射性物質漏えい事故を契機に、機構長の下に第三 者により構成される「高エネルギー加速器研究機構つくば施設 の安全管理体制評価・改善に関する諮問委員会」を設置しま した。その提言を受けて、次のような取り組みを行いました。

安全管理体制の見直し

機構長の下に、安全・環境・衛生管理推進室を新たに設置して、

安全管理全般の方針、目標設定、安全活動計画を立案し、実 施することにしました。これにより、KEK の安全方針、安全管 理活動計画を機構の全職員、共同利用・共同研究者(学生を 含む)、業務請負業者に徹底させます。

安全活動計画の実施に当たっては、これまでの安全委員会 に加えて、安全・環境・衛生管理実施室を設置しました。これ により、各部署の責任者が安全管理の責任を自覚するとともに、

KEK の安全管理方針・活動計画を認識し、現場の指揮にあた る体制を整えました。

また、外部有識者からなる安全環境衛生諮問委員会を設置 し、KEK の安全への取り組みについて定期的な批評と助言を仰 ぐことにしました。

13 別表(第25条関係)

審 議 委 員 会 等

統括安全衛生管理者

(指導・助言等)

東海キャンパス所長

(事業所の長)

(事業所の長)

衛生委員会 衛生委員会

所 長 等

(副所長等)

安全衛生管理者 安全衛生管理者

長 等

(副所長等)

防火管理者 防災管理者 安全運転管理者

防火管理者 防災管理者 安全運転管理者

危害防止主任者等

危害防止主任者等

安全衛生推進室 安全衛生推進室長

産業医

衛生管理者

健康管理者

安全衛生推進室 安全衛生推進室長

産業医

衛生管理者

健康管理者

東海キャンパス つくばキャンパス

(指示・監督) (指示・監督)

(指導・助言) (指導・助言)

(勧告) (勧告)

(監督) (監督)

(協力)

(協力)

(監督)

(監督)

安全環境衛生諮問委員会 安全・環境・衛生管理推進室

安全・環境・衛生管理実施室

安全文化醸成のための取り組み

地域の安心のための取り組み

KEK における安全の定義を KEK のミッションに明記し ました。また、ヒヤリハット募集や安全教育の強化、研 究施設の新設や改造・新規の共同利用実験については 安全確保のためにレビューを行うことを決めました。

つくば市、消防署、警察等との連携を強化するとと もに、定期的に住民説明会を行うことや、緊急時の情 報公開体制についても検討を重ねています。また、つく ば市からの要請により、敷地境界の放射線モニターの WEB 公開を1ヶ所から 3 ヶ所に増やしました。

安全管理体制組織図

KEK 敷地境界の空間線量

≫ http://rcwww.kek.jp/monitors/

左側の緑色グラフが 3 ヶ所の放射線量、右側は上から気 圧、雨量、気温のグラフ

職場環境の向上

健康管理

年 1 回の一般定期健康診断と年 2 回の特別定期健康診断(電離放射線、特定化学物質等)のほか、子宮がん 検診、大腸がん検診、胃がん検診をそれぞれ実施しました。このほか雇入時の健康診断及び長期海外渡航に係 る健康診断を随時実施しています。

健康相談室では、健康診断の結果に基づいて産業医等による保健指導を行うとともに、職員からの健康相談 には随時対応してきました。

また、職員の健康と健康意識の向上に向けた産業医による安全衛生講習会として、東海キャンパスにおいて「熱 中症の予防と対策」を、また、「後悔しない健康志向ブームの乗り方」をテーマに、つくばキャンパス及び東海キャ ンパスでそれぞれ開催しました。

なお、2013 年度においては、5 月 23 日に発生した J-PARC ハドロン実験施設における放射性物質漏えい事故 への対応において、最前線で中心的な役割を担った職員のうち、産業医が疲労が顕著であると判断した職員に 対して、「メンタルヘルスに関するアンケート」を行い、その結果により面談を要する職員や希望者に健康相談を 実施しました。

巡視点検

産業医、衛生管理者による巡視点検を両キャンパスあわせて159 回(累計289 棟)実施し、指摘事項は45件あり、

98% が改善されました。また、つくばキャンパスでは、産業医、衛生管理者による巡視点検の他に各部署の安 全衛生点検者による月 1 回の自主点検も行われています。

なお、2013 年度においても物品等の転落転倒防止や避難経路の確保など「防災」に重点をおいて巡視点検等 を行いました。

AED(自動体外式除細動装置)は、2014 年 3 月末現在、つくばキャン パスに計 10 ヶ所、東海キャンパスに計 11ヶ所、設置されています。

なお、2013 年度は、つくばキャンパスにおいて一次救命処置及び AED の講習会を 3 回実施し、46 名の職員等の参加がありました。

AED 設置と取扱訓練

訓練の様子

作業環境測定

労働安全衛生法に定める有機溶剤または特定化学物質を取り扱う場合、作業場に対する作業環境測定(当該 化学物質の空気中の濃度測定)及び作業者に対する特別健康診断が義務付けられています。化学実験棟水質検 査室で委託業者が行っている水質検査業務のうち、ノルマルヘキサンを取り扱う検査、及び STF 棟内電解研磨

社会との関わり

51 ー KEK Environmental Report 2014 ー

防災への対応

事故等

つくばキャンパスでは、機構全体規模で大規模地震の発生から火災に 至るとの想定で防災防火訓練を実施したほか、自衛消防隊の3支部で 5 回、独自に防災防火訓練等を実施しました。

東海キャンパスでは、J-PARCセンターとして避難訓練や消火器点検等 を行ったほか、JAEA が実施した大地震に続いて大津波が発生したとの 想定による防災訓練に参加しました。

大津波を想定した防災訓練の様子

(東海キャンパス)

2013 年度は、交通(物損)事故 4 件、発火発煙事故 5 件、その他事故(作業中の物損やケガなど)が 14 件あり(つ くばキャンパス)、構内で行われている工事や役務作業に伴うものが例年より多かったことが特徴ですが、幸いに してケガ人が出るような大事故には至っておりません。

その他の取り組み

KEK の加速器や関連施設等の運転維持には数多くの業務委託の作業 員が携わっています。更に工事や役務等の業者の方も構内で作業を行っ ています。

2013 年度に発生した事故の中には、業務委託の方等のかかわった事 故も含まれています。KEK では、業務委託業者等の方を対象として、毎年、

安全業務連絡会を開催して、構内における火災時の対応や各種安全の説 明を行い、安全確保に努めています。

安全業務連絡会の様子 設備において電解液として硫酸とフッ化水素酸の混酸を使用する作業が有害業務に該当し、定期的に作業環境 測定を行っています。2013 年度は 9 月と 3 月にノルマルヘキサンの作業環境測定を、7 月と1 月にフッ化水素の 作業環境測定を行いました。双方の作業場においていずれの測定も第 1 管理区分(適切)に評価され、作業環境 上問題のないことが確認されました。

介護・育児支援

男女共同参画推進室を中心に、仕事と家庭の両立を目的として、男女共同参画推進室ホームページで育児、

介護、休暇、休業制度、休業補償制度等についての情報提供を行うとともに、介護や育児に関する講演会・勉 強会を実施しています。また、小学 6 年生までの子供を持つ職員・学生を対象にベビーシッター利用支援制度を 設け、業務上または履修上の都合で保育が困難な場合に提携先ベビーシッター派遣会社を利用した場合において、

費用の補助を行っています。

ドキュメント内 環境報告書 | KEK (ページ 51-60)

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